スコープ
2017年02月27日
【商工組合中央金庫】~中小企業による中小企業のための金融機関~

〔第135回銀行業務検定試験〕

「事業承継アドバイザー3級」団体最優秀賞、「法務2級」「財務2級」団体優秀賞受賞

商工組合中央金庫

 
~中小企業による中小企業のための金融機関~

 今回は、去る平成28年10月23日に実施された第135 回銀行業務検定試験新規実施の「事業承継アドバイザー3級」において団体最優秀賞、「法務2級」「財務2級」において団体優秀賞を受賞されました商工組合中央金庫へお伺いしました。

 商工組合中央金庫(商工中金)は、昭和11年に政府出資の協同組織金融機関として設立されました。平成20年からは株式会社商工組合中央金庫法にもとづく特殊会社に転換し、全国47 都道府県に100 店舗を展開しています(平成28年9月現在)。
 今回、快く取材に応じてくださいましたのは、人事部研修室調査役の武田尚任さん、同じく人事部研修室調査役の矢野ひろみさんです。

▲商工組合中央金庫 本店
▲商工組合中央金庫 本店

●事業承継に対する取組み

 商工中金は、銀行業務検定試験新規実施の「事業承継アドバイザー3級」において、合格者数44名、合格率88.00%、平均点67.26点の成績で団体最優秀賞を受賞されました。
 平成26年度下期より与信対応力強化“100日プログラム”と銘打ち、職場でのOJTと本部での集合研修を強化する活動に取り組んでいます。
 集合研修では、重点育成分野を7テーマ設定し基礎教育期間を終えた中堅の営業職員を対象に「選択型スキル強化研修」を新設され、職員一人ひとりの課題に応じた選択型の研修を展開しています。
 「事業承継」については、中小企業のお客様が抱える重要課題の1つとして、上記「100日プログラム」の育成テーマに設定し、入庫8年目以上の営業職員を対象に研修を展開しているそうです。今回の「事業承継アドバイザー3級」は本研修の事後課題として知識の定着を目的に活用しているそうです。
 受賞の感想として、「集合研修により基礎知識を体系的に学び、さらに事後フォローとして検定試験の学習も重ねることで、最優秀賞の受賞につながったのではないか。集合研修と事後フォロー(学習)がうまく連動し、事業承継に対する職員の知識が高まったことが確認でき、非常にうれしいです」とお話しくださいました。
 なお、商工中金は今回「法務2級」「財務2級」も団体賞を受賞されましたが、例年優秀な成績を収められています。職員の基礎知識の習得度合いをはかる指標として銀行業務検定試験を採用し、「法務2級」「財務2級」は入庫4年目までの合格を必須として位置づけているとのことです。

●選択型研修「事業承継・M&A」の研修内容

 事業承継の研修内容についてお聞きすると、「参加者は2日間にわたって研修所に詰めて、業務提携をしている外部講師(公認会計士)による講義やソリューション事業部の事業承継担当者による少人数形式の事例研修を受講します。講義をいただく会計士の先生は事業承継分野の先駆者として、これまで数々の支援に携わっており、『中小企業経営者が事業承継の現場で具体的にどんなことに悩み、金融機関にはどんなことを期待しているのか』ということを、ご経験された多数の事例を交えてとても熱心にわかりやすく説明していただきます。この講義は参加者からの評判も非常によく、この研修で実務知識や支援手法がしっかりと身につくので、検定試験の合格に向けた学習も取り組みやすかったと思います」とおっしゃっていました。
▲人事部研修室調査役 武田尚任さん(右)
同調査役 矢野ひろみさん(左)  
▲人事部研修室調査役 武田尚任さん(右)
同調査役 矢野ひろみさん(左)  

●中小企業のための金融機関

 商工中金は政府および民間がそれぞれ出資する“半官半民”の金融機関と呼ばれています。求められる役割については、「お客様である中小企業の皆様の金融の円滑化を図るために、民間の銀行と同様のフルバンク機能を持って様々な金融サービスを提供することと、政府の施策と連動して危機対応業務を中心としたセーフティネット機能を発揮することが求められています」とおっしゃっていました。
 また、中小企業の企業価値向上に向けた様々な取組に対する支援も積極的に推進を図っており、「海外展開」「生産性向上」「新事業進出」「地域活性化」「成長・創業支援」「企業間連携(ビジネス
マッチング)」等が重要なキーワードとなっているそうです。「お客様が抱える様々な経営課題の解決に資するべく、融資等の金融支援だけでなく、計画の構想段階から情報提供等を通じて一緒に戦略を描き、様々なソリューション機能を発揮することも大きな使命であり、注力しています」とお話しくださいました。

●職員一人ひとりが「商工中金の顔」になる

 最後に、商工中金が求める人材像についておうかがいしたところ、全国の中小企業を支えるために職員一人ひとりが“一人前の営業窓口”として「商工中金の顔(代表)」となってもらうことが必要であるとのことでした。
 商工中金では「ワンストップ・プラットフォーム」と呼ぶ体制を敷き、お客様からの相談や様々な金融サービスの提供はすべて営業担当者である「営業窓口」がフロントとなって応対しています。誰よりもお客様のことを深く知り、頼りになる存在になることが営業窓口の目標とのことです。
 この体制のもと人材育成のポイントをお聞きすると、「ワンストップ・プラットフォーム体制では、営業窓口一人ひとりの“個”の力がまずは重要です。研修や職場でのOJT等を通じて様々な育成に注力はしていますが、職員一人ひとりがお取引先中小企業の皆様の役に立ちたいという熱い想いを持って、日々自己研鑽に努めることが何よりも重要です。中小企業金融のプロフェッショナルを目指して高い目線で成長をしてほしい」とおっしゃっていました。

(お忙しいなか、取材にご協力いただきました武田さん、矢野さんには心から感謝申しあげます)